2015年は光復70周年、韓日国交正常化50周年という節目の年である。この節目の年に「日韓近代美術家のまなざしー『朝鮮』で描く」展が企画された。同展は来年2月まで日本各地を巡回開催される。20世紀前半における韓日の美術、そして芸術家達の交流にスポットを当てている。韓日のわだかまりの根源と 矛盾、「近代」という時代の流れを芸術の力で克服し、地平を切り拓こうとする展覧会である。河正雄コレクションから全和鳳作「ある日の夢(銃殺)」(1951年)、曺良奎作「31番倉庫」(1955年)など7点が展示されている。在日の作家、全和凰、曹良奎の作品が展示される意味は何か。河正雄コレクションの持つ意味は何であるのかを問う意義深い展覧会でもある。
朝日新聞 2015年6月17日
日韓近代美術家のまなざし展河正雄コレクション出品作品
全和凰「私の生家」1957年全和凰「ある日の夢」1951年 全和凰「一燈園風景」1946年 曺良奎「首を切られた鶏」1955年 曺良奎「倉庫番」1956年 曺良奎「倉庫番」1955年